(コース概要)
・ 東丹沢七沢観光案内所(「七沢温泉入口」バス停下車)を起点として、「日向薬師」へ参詣するかっての巡礼道を日向の里へと向かい、「薬師林道」を経由して、観光案内所へと戻ってくる周回ルートです。
前半は、日向の集落へと登っていきますが、「薬師林道」に入り、日向薬師の駐車場を過ぎ、市境(伊勢原市と厚木市)の手前あたりから一気に七沢集落へと下っていきます。
(尚、薬師林道は、時々一般車も通りますので注意が必要。)
▽ 所要時間:約1時間15分/歩行距離:約6.0km (時間/距離ともに参考程度とする)
▽ コース :観光案内所→(30分/2.0㎞)日向薬師バス停→(15分/1.0㎞)日向薬師・駐車場→(30分/3.0㎞)観光案内所
● 起点・「東丹沢七沢観光案内所」~「県立・自然環境保護センター」
県道伊勢原・津久井線「七沢温泉入口」バス停 |
最寄のバス停は「七沢温泉入口」で、小田急・本厚木駅/愛甲石田駅方面から神奈川中央交通㈱の路線バスが運行。
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厚木消防・玉川分署と「観光案内所」 |
案内所の入口横にジュースの自動販売機、建物右側奥にはトイレもあるので、軽く準備体操などして出発。
なお、近くの「県立・七沢森林公園」にも駐車場(土・日・祝日/有料)がある。
東丹沢七沢観光案内所 |
東丹沢七沢温泉郷など近隣の観光案内や、ハイキングコース・薬師林道、野生熊出没などの最新情報を入手できる。
時間 9:00~17:00(冬:16:00)
月曜定休(祝日の場合は、木曜定休)
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ひなた道の坂道入口 |
道標・庚申塔 |
★ 「観光案内所」前スタート
「観光案内所」から「厚木市消防・玉川分署」前を横切り、県道から「玉川分署」の左側、横の細い坂道を登って行く。
県道の分岐となる道の角に、江戸時代の道標を兼ねた古い庚申塔が建っている。
側面には「右 ひなた 一のさわ」、「左 大山 いせハら」とも読める。 「ひなた」とは、「日向薬師」、また「一のさわ」とは、日向薬師のさらに奥にある、日向川源流部の「一の沢・淨発願寺」のことと思われる。
いずれにしても、七沢から日向へと続く、古くからの巡礼の古道であったことが想像できる。
★ 「神奈川県立・自然環境保護センター」
県立・自然環境保護センター |
● 「県立・自然環境保護センター」~十二神橋(坊中)
環境保護センターから伊勢原市・浄水場への道 |
日向薬師コース案内板 |
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江戸時代の道標 |
分岐点のゴミ集積場横には江戸時代の道標があり、薬師へは右の坂道をさらに上って行く。
日向薬師まで1㎞の案内板 |
庚申塔のある辻を左へ |
なかには、「南無阿弥陀仏」と彫られた石塔や、巡礼の途中で力尽き亡くなった巡礼者たちを供養したものであろうか、供養塔らしきものもある。
ここから左の里道を、さらに上っていくと、ほどなく視界が少し開け、正面に大山の山頂が見えてくる。
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日向薬師への里道 |
ここまで来れば、お薬師さんまでは、あと少し。 古来より多くの巡礼者たちが通った道、彼らも確かにこの風景を見ただろう。
何を思い、何を求めここまでやって来たのだろうか。 そしてその後の人生に何をもたらしたのだろうか。
歴史の小道には、名も無き人々の足音が、今も聞こえてくるようだ。
日向川に架かる十二神橋 |
ここで右折し、さらに坂道を登って行くと、すぐそばのバス停に「坊中」とあるように、かっては、日向修験道の宿坊が、街道沿いに建ち並んでいた。
いまでも、立派な門構えをした家を見ることができる。
● 十二神橋(坊中)~「日向薬師」バス停
薬師参道入り口の大門橋 |
「日向薬師」バス停 |
最近の登山ブームで、土日には結構混んでいるときもある。
また、秋の彼岸花の咲くころには、たくさんの人が訪れる。
● 「日向薬師」バス停~「薬師林道」
日向のバス停から薬師林道へ |
このまま道を直進すれば、日向渓谷を通り、大山への「日向薬師ルート」登山口へと至るが、今回はここで右に見えてきた林道へと向う。
薬師林道(終点)・分岐点 |
● 「薬師林道」~林道分岐
日向薬師・駐車場 |
林道と言っても、普段は林道ゲートも解放され一般車も通行可能な道のため、車両には注意が必要である。
また、大雨や強風時には崖崩れや、倒木などで通行できないこともある。
日向薬師の駐車場を過ぎると、やがて道の傾斜も少しずつ緩やかになってくる。
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林道分岐・民家 |
「展望台」を過ぎ、林道の途中に一軒の民家が見えてきたら、林道の分岐点である。
このまま、直進しても「七沢温泉」を経由して七沢へと下っていけるが、今回はここで右折し、「関東ふれあいの道」と書かれた案内板にそって沢沿いの道を七沢へと下って行く。
関東ふれあいの道 |
● 林道分岐~「東丹沢七沢観光案内所」へ
石彫工房 |
七沢周辺は、かって「七沢石」と呼ばれた石材の切り出しが行われていた。
「相模青石」とも呼ばれ、主に墓石や石仏、石塔、碑石などに使われていたようである。
その歴史は古く、江戸時代前期に信州・高遠の石工たちによって始められ、江戸中期ころ盛んになったと伝えられている。
現在、石の切り出しは行われていないようだが、七沢周辺には今も石材店が多いい。
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七沢浅間神社・遥拝殿 |
集落の中ほどに、「七沢神社(旧七沢浅間神社)」の遥拝殿があり、その裏手に七沢石で造られたのだろうか大きな常夜灯の石塔が保存されている。
本殿は、北西に位置する鐘ケ岳山頂にあり、遥拝殿はそれを麓から拝む場所である。
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県道・七沢温泉入口バス停 |
ここで歩道沿いに右に行くと、すぐに「七沢温泉入口」バス停があり、50mほど先に出発地点の「観光案内所」と戻ってくる。
(コース図) 「七沢温泉入口」バス停から「薬師林道」経由の周回ルート
(補足案内)
・ 本ルートを逆回りで歩くと、前半の七沢から「日向薬師・駐車場」手前までの薬師林道を、約2kmほどひたすら坂を登って行くようになるので、前半でかなり体力を消耗することになりますので、よりハードなコースになると思います。
・ また、時間があれば薬師林道の途中から、七沢へと右折しないで真直ぐ七沢温泉方面へと下って、温泉でゆっくり汗を流して帰るのもお薦めです。
・ 体力トレーニングを主とする場合は、「七沢温泉」を起点として薬師林道を、林道終点まで往復するコースもお薦めです。(上りはかなりきついですが、ときどきこのコースをジョギングしている人もいます)
尚、「七沢温泉」バス停(終点)まで、バスは通っていますが運行本数が少ないので、バスの時間によっては県道64号線の「七沢温泉入口」バス停まで歩いたほうが運行本数も多く、早いかもしれません。
ちなみに「七沢温泉郷」周辺には、日帰り入浴のみでも可能な旅館や、日帰り入浴専用の施設もあります。
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