2012年9月19日水曜日

コーヒーのお話

 昔、「コーヒー・ルンバ」という曲が流行ったことがありました。原曲は、ベネズエラの作曲家、ホセ・マンソ・ベローニの作詞・作曲で、「モリエンド・カフェ(=コーヒーを挽きながら)」と言う曲。
 歌ったのは西田佐知子、のちに俳優で現在テレビ司会者としてもお馴染みの関口宏と結婚。
俳優でタレントの関口知宏は息子。

 最近では、病気予防効果などで注目度が高まっているコーヒーですが、世界に広まる前はイスラム圏で「秘薬」として飲まれており、キリスト教圏では悪魔の飲み物とされていました。
 しかし、そのおいしさを知ったバチカンの法王が、コーヒーに洗礼を施し、キリスト教徒のコーヒー飲用に許可を与えてから、またたく間に西欧に広まったと伝わります。以来、コーヒーは多くの人を虜にしてきました。

 私たちが子供の頃(約40~50年前)は、大人の飲み物で子供が飲むと興奮し、体に害があると言われ、もっぱらコーヒー牛乳を飲んでいた。
 小学生の高学年になり、クリスマスイブの夜、初めて「明治製菓のココア」を飲んだときには、なんだか大人の入口に立てたような気になり、感激したことを今でも思い出す。

 コーヒーを愛したナポレオンは「体を温め、勇気を出してくれるこのコーヒーを兵士達に与えよう。
余の作戦と兵士達がいれば、世界は余の手のひらにあるも同然。」と言ったとか。
 また、大のコーヒー党であったルソーは「ああ、これでコーヒーカップを手にすることができなくなった」との言葉を残して逝ったともいわれる。

 また、アポロ13号の乗組員が大変な困難に直面していた時、司令センターのあるヒューストンは「こちらヒューストン。がんばれ乗組員の諸君! 君たちは今、熱いコーヒーへの道を歩いているのだ!」と激励した話は有名です。

 そして、コーヒーを語った中で最も有名な言葉に次のようなものがある。


 「悪魔のように黒く、地獄のように熱く、天使のように純粋で、

        恋のように甘く、そして・・・あなたのようにほろ苦い」

 この言葉には様々なバージョンが存在し、トルコの諺(ことわざ)やフランスの政治家タレーランの言葉が原型になっているようです。

 朝の一杯のコーヒーもいいが、夏の暑さもおさまったこれからの季節は、休日の午後、好きな音楽を聞きながら、熱いコーヒーと読書でのんびり過ごすのも良いものである。